巻き肩

こんなお悩みはありませんか?
肩こり、首こり、肩と首の重だるさが取れない、肩の可動域が狭い、最近四十肩(五十肩)になってきた、腕を上げると腕が耳の前にくる、車の運転中にバックをする際の後方確認で肩がきつい、よく寝違えをする
姿勢が悪い、猫背になっている、顔が弛んでいる気がする、いい姿勢をつくるのがきつい
頭痛がある、耳鳴りがある、眼精疲労がある、胸が詰まっている感じがする
悪い夢をよく見る、寝ても寝たりない、眠りの質がわるい、日中に眠くなることが多くある
パソコン作業が長い、学生で長時間机に向かっている
腕を上げたときに正しい位置に上がらない感覚がある(耳の前にくる)
巻き肩について知っておくべきこと
巻き肩は、単独で現れることは少なく、多くの場合は猫背の一症状として見られます。巻き肩とは、肩が内側に巻き込まれる状態を指し、肩が内側に丸まることで、それに伴って背筋も丸くなり、いわゆる猫背の姿勢になってしまいます。
巻き肩の状態になると、典型的な症状として首こりや肩こりが現れます。このような不調が続くことで、頭痛や耳鳴りなど、頭部に関連する症状が現れることもあります。
さらに、肩が内巻きになることによって、肩の正常な可動域(動かせる範囲)が制限され、動かしにくくなります。その結果、血流の促進が妨げられ、四十肩や五十肩といった状態になりやすくなります。また、肩こりや首こりが悪化しやすい状態にもつながります。
血流の低下や可動域の制限は、さらなる循環不良や動きの悪化を招き、悪循環に陥りやすくなります。
症状の現れ方は?
巻き肩の症状は、猫背と同様に突発的に現れることは少なく、時間をかけてじわじわと現れることが多いです。初期の段階では、肩や首に違和感を覚えることから始まり、次第に首こりや肩こりといった不調へとつながっていきます。
こうした首こりや肩こりの症状に伴い、首まわりや肩まわりの血流が悪くなるため、不調が助長される傾向があります。また、巻き肩の主な原因として、胸の前側にある筋肉(胸筋)の緊張が挙げられ、人によっては胸の前側に詰まりを感じる場合もあります。
パソコン作業などでは、無意識のうちに肩を内巻きにしてしまいがちです。そうした姿勢が続くことで、胸の前側の血流も悪くなり、それが頭部にも影響を及ぼす場合があります。その結果、自律神経の乱れや顔まわりの不調につながることもあり、首や肩の不調にとどまらず、全身に症状が現れるケースも見られます。
その他の原因は?
その他の原因として、睡眠不足が挙げられます。これは、悪循環の一因となることがあります。まず、巻き肩になることで頭部への血流が減少し、日中は眠気を感じやすくなります。そして、就寝時には血流不足により寝つきが悪くなり、睡眠の質が低下しやすくなります。
睡眠の質が下がることで、ホルモンバランスが乱れ、前述したような日中の眠気が増し、さらに睡眠の質が低下するという連鎖が起こる可能性があります。こうした睡眠不足により気分がすぐれなかったり、イライラを感じたりすることで、心理的に良い姿勢を保つことが難しくなり、いわゆる猫背になりがちになります。
猫背になると、自然と巻き肩の状態にもつながってしまいます。巻き肩になることで血流の悪化が進行し、前述のような症状に加えて筋肉の緊張がさらに高まるため、巻き肩の状態がなかなか軽減されにくくなります。
巻き肩を放置するとどうなる?
肩こりや頭痛が起こりやすくなる
肩こりや筋肉の緊張からくる頭痛は、巻き肩に伴ってよく見られる症状のひとつです。巻き肩になると肩が前方に突き出るため、首元や肩まわりの筋肉が引っ張られ、緊張した状態が続きます。すぐに筋肉をほぐすことができればよいのですが、そのまま放置すると血行不良が起こるため注意が必要です。
老廃物がたまって固くなった筋肉は血管を圧迫し、頭痛や肩こりを引き起こします。また、血行不良が長引くと筋肉がむくみやすくなり、老廃物がさらに流れにくくなるという悪循環に陥るリスクも高まる可能性があります。
手がしびれることもある
手のしびれも、巻き肩によって引き起こされることがあります。肩が前方向に突き出ることで、もともと前側にある「斜角筋」や「小胸筋」といった筋肉が圧迫されて膨張しやすくなります。このような状態が続くと、筋肉の周囲にある神経や血管が圧迫され、胸郭出口症候群を引き起こす可能性があるため注意が必要です。
胸郭出口症候群になると、手にしびれが生じるだけでなく、力が入りにくくなったり、指先が冷たく感じられたりする症状が現れる場合もあります。
反り腰になることもある
巻き肩を抱える方の中には、背骨のカーブが乱れることで反り腰になってしまう方も少なくありません。反り腰になると、骨盤が前方に傾くため、腰痛が起きたり、下腹部がぽっこりと出やすくなったりする傾向があります。
さらに、反り腰の状態が長く続くと、腰部脊柱管狭窄症につながるおそれもあるため注意が必要です。腰部脊柱管狭窄症になると、腰の痛みだけでなく、足のしびれやまひ、排尿や排便の障害といった症状が現れることもあります。
当院の施術方法について
当院の施術方法としては、全身の指圧マッサージ、全身の骨格矯正、猫背矯正、上半身のストレッチ、下半身のストレッチ、骨盤はがし、鍼施術があります。
全身の指圧マッサージでは筋肉をゆるめていきます。骨格矯正により全身の骨格を整えます。猫背矯正や上半身のストレッチでは、肩や背中、胸の筋肉を伸ばし柔軟性を高めていきます。下半身のストレッチや骨盤はがしを行うことで反り腰の軽減が期待でき、筋肉に適度な伸びをつけていきます。
鍼施術では「肩貞(けんてい)」というツボを刺激します。肩貞は解剖学的に見て、三角筋や小円筋、大円筋、棘下筋、上腕三頭筋など、多くの筋肉が集まる場所にあります。具体的には肩甲骨の外側中央に位置しています。押す際は、反対側の親指を脇の下に入れ、残りの4本の指先で肩甲骨を掴むようにすると刺激しやすいです。
軽減していく上でのポイント
椅子に座ったままできる肩甲骨を引き寄せるストレッチ
椅子に座り、背筋を伸ばして良い姿勢をとります。両側の肩甲骨を引き寄せるイメージで、限界まで内側へ寄せていきます。限界まで肩甲骨を引き寄せた状態で、5秒間キープします。その後、力をゆるめて元の姿勢に戻ります。悪い姿勢に戻らないよう注意しましょう。
これを5回繰り返します。このストレッチは胸にある筋肉を伸ばして、柔軟性を高めるストレッチです。
頭の後ろで手を組むストレッチ
両腕を頭の後ろに回します。左手で右手の手首を持ち、左手のほうへ引き寄せます。この状態で10秒間キープします。これを5回繰り返します。